今度はホントに10年ぶりの新作。いつまでたってもタイトルは「金色ののはら(仮)」なままだし、このまま消えてしまうのかな?なんて思ったらひっそりと出てました。(ーー;)
しかし………主人公の名前が川崎純!?可哀想に里倉麻依ちゃんは予告だけで消えてしまったのですね。(合掌)
今よりちょっと未来の話………って言うか、星虫から3年後の世界、宇宙開発は次第にその姿を見せ、開発に携わる者達は一種特別な存在(エリート)として受け止められるようになっていた。国家の制約を離れ、人類全体のために働く彼ら、今では多くの人たちが目標としている。そしてその中でもエリート中のエリートとして200人の人間が、それぞれの専門の代表として選ばれた。彼らの名は「プロジェクト・スペシャリスト(PS)」。宇宙開発の現場での指揮官だ。
そんな発表があったその日、プロジェクトシティから一人の少女が日本へと帰った。彼女の名は川崎純。これまで各プロジェクト間の連絡や様々な雑務をこなしていた少女だ。彼女は特別な選考を潜り抜けて資格を得たスタッフではなかったが、パイロットとしてのたぐいまれな才能を発揮して、その地位を確保していた。そう、していたのだ。が、運命の神は彼女を裏切る。緑内障にかかり、完治後も視力の回復しなかった彼女はパイロットの適性資格を無くしてしまったのだ。傷心のまま、逃げ出す彼女であった。
さて、普通の女子高生に戻った彼女だが、不思議な事件に巻き込まれてしまう。彼女の故郷高牧には鵺姫と呼ばれる人食い姫の伝説があった。恨みを残して死んだ姫は力を持った妖怪となり、25年の寿命と引き換えに願いを叶えてくれるという………。祖父が神主を勤める姫森神社で巨大な生首に追いかけられている少年を見た純は、そのまま生首や少年と共に不思議な空間に吸い込まれてしまう………
う〜ん、結構使い古されたタイムトラベル物なんだけど、中々面白いです。登場人物たちはタイムパラドックスを考えて自縄自縛にとらわれるし、かといって優しさから不利な状況にも進んで飛び込む。そして皆が他人に優しいのだ。優しいからこそ困難にも飛び込める。優しいからこそ、他人を助けようとする。優しいから……
しかし………『星虫』、『イーシャの船』、『鵺姫真話』全部LINKしている。まぁ、朝日ソノラマも10年も眠っていた作家の本を売るためには………(ーー;) これで3冊とも買う人が増えるんだろうなぁ。
10年ぶりに岩本隆雄の新刊が………………と、思ったら単なる新装版。しかも出版社を変えて。………ちょっと悔しかったが、勢いで購入。大好きな作品だったのだ。今でも折に触れて読んでホロっとしてたし。
カバーイラストは鈴木雅久が書いていた。朝日ソノラマで鈴木雅久というと『エリアル』シリーズを思い出すが、『エリアル』はあんまり読んでない。でも柴田昌弘先生のアシスタントで『赤い牙』シリーズにも参加していたなぁ(『ブルー・ソネット』だけか?)、などと余計なことを考えてしまった。このカバーイラストも購入の原因。しかし、この岩本隆雄、ワシが知っている限りでは『星虫』と『イーシャの船』しか発表されていないが、カバーイラストはそれぞれ道原かつみと山田ミネコと素晴らしいイラストがついている。いっそう魅力的な作品に思えるのだ。
時は……(以前の作品では2000年)……今よりちょっと未来、人類は宇宙への夢を模索していた。生活圏の拡大、地球が環境汚染で潰れる前に、新たなる大地を獲得することは、人類の至上命題だったのだ。政府は、学者はこぞってこの問題を取り上げ、討議し、一つの方向を決めた。人々の知らぬ間に………主人公、氷室友美ももちろん知らない。
一つの事件が起こる。とある夜、人々の額に小さな虫が張り付いた。この虫がなにものなのかは誰も知らない。どんなものかもわからない。だが、この虫はさまざまな感覚器を備えているようで、人類の五感を発達させた。この虫をつけている者は、いつもの食事が高級料理店でも食べられない美食となるし、眼鏡をかけていた者も視力が良くなって要らなくなってしまった。人類はこの幸運を喜び、そしてこの虫に故郷の名を冠して『星虫』と名づけた。
当初星虫は素晴らしい恩恵だけを人類に与えていた。しかし星虫は成長していた。初め額にビンディのように張り付いていた星虫は次第に大きくなり、人類の頭の上に、人類の頭部を覆うようになった。そしてそれと共に能力を強化させていったのだが、人類との拒否反応も生まれた。星虫によって生命の危機を訴えるものが続出したのだ。
こんな状況の中、宇宙飛行士に憧れる少女、氷室友美はどう考えて行動するのか?星虫と共に生活する1週間のお話です。
陳腐な話になるけど、この作品の中には「夢」があります。子供の頃漠然と、でもそれだからこそ純粋だった夢、それを思い出しましょう。誰にでも持っている子供の頃の夢。それを思い出しましょう。きっと手放せない作品になるはずです。
「夢は見るものじゃない。夢は叶えるものなんだから。」最高の言葉です。
これは本という媒体ではなく、青空文庫からダウンロードして、CASSIOPEIA E-55で読んだ。これまで”読みたい!”とは思っていたのだが、なかなか手に取ることは無かったのだ。でも、こうやって自然と読めるようになったのは嬉しい限りだ。
で、感想なんだが、まだ良く分からない。短編ながら、もちろん面白かったし、当時の時代感覚や人物の心の動きがわかり易かったのにはちょっと惹かれた。独り語りで話が進んで行くのに、彼を取り巻く人々の顔が見えてくる。もう少し作品を読んでみようと思った。幸い他にもダウンロードしてるしね。
零落れた自称貴族の若者(外見は老人)が、日本軍の将校相手に自分の過ちと不思議な体験を語る。自らが手に入れ、そして囚われてしまった「死後の恋」なる物の正体とは何か?当時のロシアと日本の関係を考えつつ、読んで見るとなおGOODです。
痛過ぎです、この話。(T^T)
ここ数年ワシが注目していたシリーズの4作目。とうとう、シーフォートの軍人生活の終わりのお話。………なのだが、ホントに痛いんだこの話。主人公シーフォートはこれまでの冒険から、国連宇宙軍において若くして不動の名声を得た英雄である。彼の輝かしい栄光は弱冠17歳の時、宇宙艦ハイバーニアに配属された時から始まる。彼の栄光の軌跡については作中の人物のスピーチを引用しよう。
「そしてミスタ・シーフォートは次に宇宙艦<ハイバーニア>に乗り組みを命ぜられた」
「途中、艦載艇の爆発事故によって<ハイバーニア>乗り組みの士官の大部分が死亡するという事態が発生した。」
「かくてシーフォート艦長は、<ハイバーニア>をホープ・ネーション星系まで航天させたのである。しかしホープ・ネーション星系にも、合法かつ適法に艦長として着任できる士官はいなかった……」
「そこで彼はそのまま<ハイバーニア>の艦長として指揮をとったのであるが、ディトゥア星系からの帰途、消息を絶っていた宇宙艦<テルスター>の残骸と出会い、そこで彼は人類として初めて、異星生物と遭遇することになったのである……」
「シーフォート艦長は、この驚嘆すべき発見をたずさえ<ハイバーニア>ともども太陽系に帰投した。宇宙軍司令部は彼の職務を追認し、新しく宇宙艦<ポーシャ>の艦長に任命した。そしてホープ・ネーション星系の救援に向かうトレメイン提督指揮下の艦隊に編入したのである。その航天の途中でミスタ・シーフォートの子息は”魚”の襲撃によって失われ、夫人もまもなく逝去された。そして提督座乗の旗艦<チャレンジャー>が航天不能となった……」
「提督は将旗を<ポ−シャ>へ移し、軽率にも航天不能となった<チャレンジャー>を残置した。そしてミスタ・シーフォートは、残されたその遭難艦<チャレンジャー>へ残ることを敢然と引き受けたのである」
「飢餓と叛乱のただなかで、ミスタ・シーフォートは新しく乗組員を編成し、迫りくる異星生物と戦った。そして戦いの最終の局面において、その奇怪な異星生物を艦隊に刺し貫いた形でN波空間に乗り、神の御恵みにより、その”魚”は太陽系でN波空間から通常空間へ降りることになったのである」
「………その後、シーフォート宙佐がふたたびホープ・ネーション星系に向かい、セントラルタウンに対する異星生物の最初の侵攻を体験したことを知らぬ物はあるまい。ミスタ・シーフォートは、そのとき、少数の宇宙軍関係者と共に惑星地表に踏みとどまったのだ。そしてホープ・ネーション星系は、異星生物による再度の攻撃を受け、艦隊は太陽系へと撤退した。踏みとどまったミスタ・シーフォートは、異星生物を衛星軌道ステーションにおびきよせ、ステーションの核自爆装置を爆発させて敵の大群を撃滅したのである」
………(疲れた)以上の様である。第1作の『大いなる旅立ち(Midshipman's Hope)』、2作目『チャレンジャーの死闘(Challenger's Hope)』、3作目『激闘ホープ・ネーション!(Prisoner's Hope)』を通して、これだけの活躍をしてきたシーフォートは本作では25歳にして国連宇宙軍宙佐にして国連宇宙軍士官学校校長になっていた。元々退役するはずだったのだが、宇宙軍の都合によって退役は許されず、前線を離れたのだった。
そしてここで若者達の教育にせいをだすのだが、運命の女神は彼に休息を許しはしない。士官学校内部の腐敗と政争。精神を病んでしまった彼の妻アニーの失踪。そしてとうとう太陽系まで侵攻をしてきた“魚”との戦い。など、彼の前に問題は山積みになっていく。
ここで普通の人物なら、問題を他人に振り分けるか、無難な解決方法を求めるのだが、我らがシーフォートは違う。彼は妥協しない。常に自分の信ずる宇宙軍の規律と神への信仰の前で、最善を求めて足掻くのだ。そして、彼が有能であるがゆえに彼の前には解決の道が開けてしまう。彼自身が望んだ結果でもないのに…。
作中、彼は自分の魂を切り裂きつづける。自分の艦と乗員を守るため、宇宙軍の規律を守るため、任務を達成するため、自分の生徒を守るため、世界を守るため………。自らの選択が、神の御心に沿っていないことを誰よりも知りながら。
人々は彼を称える。<ハイバーニア>を<チャレンジャー>を駆り戦いつづけた勇者として、異星生物の侵攻からホープ・ネーションを守った英雄として。そしてまた、太陽系を救った英雄として。人々は知らない。その為に彼がどのような代償を払ったのかを。
本作のラスト、とうとうシーフォートは念願かなって宇宙軍を退役する。その後、彼は傷つき果てた魂を癒すため、自らの行動を神に問うため、修道院に入る。そして一心不乱にパンを焼き、自らの罪を告白するのだ。
その後の彼の動向は彼の数少ない友人、デレク・カーの手記によって語られている。彼は10年にも及ぶ修道院生活の後、強い勧めを受けて政界入りをする。しかしそこでも彼の目の前には多くの問題が立ち塞がり、彼の妥協しない性格によって苦労を重ねて行く。
あとがきを読んで知ったが、本来この物語は本作で終了したはずだったのだが、Fanの強い要望もあって、この政界での話が続編(話の続き)として読めるようになった。それはそれで嬉しいのだが、今はただシーフォートに「お疲れ様」と言って休ませてあげたい気分の方が強い。
次なる戦いが始まるまでのほんのひとときかもしれないが、せめて………
エクセレント!相変わらず面白いですよ、コレ。(V)o\o(V)
いつまで経っても主人公の皆はウジウジと悩んでるし、友人を疑い、運命を呪い、状況に流されて行く。間違っても彼らはヒロイックな存在ではないし、我々と何も変わらない。闇王と戦い、<歴史の織り人>と人々に呼ばれるようになっても彼らは変わらない。アル=ソアはアル=ソア卿(ロード)と呼ばれ、貴族の仲間入りをしても結局単なる羊飼いのスタンスを捨て切れないし、ペリンは狼と交感する能力を得てもそれを重荷にして悩むばかり。マットに到っては呪いが解けないまま、次第に精神を病んで行く。皆、ぜんぜん格好良くないのだ。だがそこが逆に新鮮な魅力となって映るのだろう。気がつくと物語に惹きこまれて一気に読んでしまった。
前シリーズの竜王伝説でめでたく闇王の魔手から逃れたアル=ソア達一行はシエナール王国ファル・ダーラに留まって休息の日々にあった。闇王シェイ=タンを退け、英雄蘇生の角笛を手に入れたのもつかの間、闇王の追撃の手はすぐそこまで迫っていた。
ファル・ダーラ城がトロロークによって襲われ、英雄蘇生(ヴァリーア)の角笛とシャダー・ロゴスの短剣が奪われてしまう。英雄蘇生の角笛はその名の通り、鷹羽王アートゥル、ワシ眼のロゴシェ、ガイダル・ケイン、ビルギッテ………等といった時の車輪(タイム・ホイール)に選ばれた(?)英雄達を復活させることができると言う。また、シャダー・ロゴスからマットが持ちかえった短剣はマット自身に呪いをかけ、次第に彼の生命力を奪い取っていくが、彼の手にないと近い将来命が無くなってしまう。アル=ソア一行はなんとしてもこの2つのアイテムを取り戻さねばならないのだった。
ランド・アル=ソア、マット・コーソン、ペリン・エイバラの3人はシエナール王国の<北国の戦士>達と共に、闇王の使いを追う旅に出る。エグヴェーンとナイニーヴは異能者(アエズ・セダーイ)になるため、タール・ヴァロンへ。そして異能者モイレインと彼女の護衛者ランは………。
おぉっ、気がつくとココで紹介してるのって、全部早川文庫だ!(別に早川しか読んでないわけじゃぁ無いのだが…)
しかし…実を言うとこのシリーズ、まだ言うことってないよなぁ。ここ(竜王伝説1巻)までだと主人公が竜王の再来(らしい)だと分かっただけだし。主人公情けないし。絶対結婚したら女房の尻にしかれまくるタイプ。とりあえず、2作目以降も買ってきたので、読んでからかな?
………………オモシロッ!いやいや、面白いですよ。コレ。(^^)
竜王伝説全5巻では主人公のアル=ソアやマットやペリン、エグヴェーン、ナイニーヴらの紹介に過ぎないと感じられるが、これはある程度読み進んでからの感想。ここまででも充分楽しめます。
アンドルー王国のトゥーリバーズ地方の小村エモンズフィールドに住む若者達の運命は異能者(アエズ・セダーイ)モイレインが訪れた時、加速する。羊飼いのランド・アル=ソア、農夫のマット・コーソン、鍛冶屋の徒弟ペリン・エイバラの3人は揃って不思議な男を見たのだ。
男は生ある者全てを憎悪する不気味な視線を彼らに向けていた。黒い馬、黒いマント、黒い………詳しい表情は分からない、ただ全てが黒かったのだ。ただ不思議なことに、男の姿は彼ら以外の誰もが見てはいなかったのだ。あんなにもはっきり姿を見せていたのにもかかわらず。
だがその日、村は年に一度の祭りを控え、大人も子供もとにかく忙しかった。彼らにしても久しぶりの娯楽に心を躍らせていたので、その男のことは心の片隅にある1点の染みに過ぎなくなっていた。とにかくその男のことを気にかけている余裕は無かったのだ。
だが、運命の夜は訪れる。彼らが一日の疲れを癒す時間、突然事件はおこった。闇王配下の生物、獰猛なるトロロークがエモンズフィールドを襲ったのだ。彼らが昼間見た黒衣の男は闇王の配下、半人ミルドラルだった。ミルドラルは彼らに狙いを定め村を襲い、彼らを闇王の配下に捧げるつもりだったのだ。
かくして彼らは闇王の追撃を逃れ、平安を取り戻すため、タール・ヴァロンへの道を目指す。
やっぱり「マジカルランド」シリーズは………と言うより、アスプリンは面白い!1巻からやってる事は変わらないんだけど、キャラクターに力があるってのは強いね♪としみじみ感じてしまいます。
さて、今回は6巻目。 今回もまたまたトラブルを招きよせる天才、我らが「偉大なる」スキーヴが問題を持ってきます。相棒のオゥズの留守中に、息抜きに出かけたスキーヴくんはドラゴンポーカーなる博打でビギナーズラックを発揮してしまいます。しかし意気揚揚と帰るスキーヴくんのもとには、一人の女の子が残されます。なんでもその女の子は借金の質草だと言うのです。弱り果てたまま自宅に帰るスキーヴくんの前には、更なるトラブルが………。
解説でも触れられていますが、このシリーズが面白いのは訳者である矢口悟先生の力による所も大きい。アスプリン独特の軽妙なテンポで進んでいくこのシリーズ、お遊びの部分はたっぷり用意されてるし、友人に対する健康的な関係にはしばしばホロリとさせられます。しかも、奇想天外な舞台設定と不可思議な登場人物達を見事に表現してのける実力には脱帽です。
ワシがはじめにアスプリンを手にしたのはSF「銀河お騒がせ中隊」シリーズで、斉藤伯好先生が翻訳をされてました。その時の面白さそのままに、むしろスケールアップして楽しませてくれるのは、訳者の実力も加味されているのでしょう。とにかく次を、もっと次をと中毒性がある作品です。矢口先生のおかげで次の話が早く読めるという、嬉しい事態に感激しましょう。何と言ってもアスプリンは1994年までに、16年間に10冊のペースでこのシリーズを続けていたのですから。
………意外と良いかも。σ(^^)
いやいや、実はぜんぜん期待せずに買ったんですよ、この本。なんといっても買った理由が寺田克也先生のカバーイラストだったんですから。イヤ、ホント。買うだけの価値はあるかもって思わせる、魅力的な絵だったんですよ。本編の主人公フェスティナ・ラモスがランタン(?)、もしくはトーチ(?)を構えた姿……ス・テ・キ。(バカ)イヤ、でも本当に格好いい表紙なんすよホント。
さてさて、肝心の内容についても書かねばならんのですね…。そうですね………うざい!かな。内容はなかなか面白いし、主人公のラモスや前半の相棒ヤーランやチー提督、後半の相棒のガラス人間のオール、脇を固めたジェルカやトビット教官など、非常に魅力的なキャラクター達が思い思いに活躍して、惹きつけられるように読んでしまった。しかしだ、問題は些細なことなんだが、承前のタイトルが非常にうざかったんですよ。これからどうなるのかな?なんて思ってるときに「チーの最期」なんてタイトルを見せられたらその後の展開が見えて冷めてしまうんですよ。これがもぅ、短い時は1ページに1回から、長くても4ページに1回くらいの割合で入ってるんです。正直うざかったです。
「わたしの名はフェスティナ・ラモス。みずからの容姿に揺るぎない誇りをもっている。」……こんな言葉で始まる本編だが、この言葉こそが内容を物語っている。人々は彼女を褒め称える際、必ずこう言う。「フェスティナ、君は制服がよく似合うね。」と。
彼女は確かに美人であった、顔の右半分を覆う毒々しいポートワイン色の痣を除けば。
…25世紀の社会において、彼女の痣を消す手術はそれほど難しいものでは無い。しかしさまざまな理由をつけて、彼女の手術は行われない。なぜなら彼女のような人材はこの時代、貴重な存在だったのである。惑星探査要員(EC)として。俗に消耗品扱いの要員(ECM)と呼ばれる人材として。
惑星探査要員とはその名の通り未開の惑星、特に人類がまだ降り立ったことの無い惑星を調査する専門の軍人である。彼らはその任務の特殊性にふさわしい待遇を享受することができる。軍内での特権的な立場や人々の好奇の目がそれである。惑星探査には高い能力を必要とされる専門職である。高い知能と優れた運動能力この2点がバランスよく備わった者でなくてはならない。加えて職務遂行中に死亡する可能性の高いこの仕事には特殊な人材を必要とした。フェスティナのように何らかの醜い容貌を持った者である。そういった者であれば、通常の人間が死ぬよりは遥かにショックが少ないと考えられていたのだ。使い捨てにされる人材として…。
こういった背景のもとで始まるこの物語はフェスティナがチー提督と共に惑星メラクィンの調査に派遣される所から始まる。この惑星メラクィンこそ、派遣された惑星探査要員が一人として帰ってこない未踏の惑星であり、厄介者のチー提督を調査にかこつけて亡き者にしようと仕組まれた仕事であった。この事情を看破しているフェスティナは一体どのようにしてこの窮地を乗り切るのか!
………後は買って読んであげてね♪早川文庫SF1260 カ51(上巻)、SF1261 カ52(下巻)、それぞれ¥620です。
さてさて、どんな本なんでしょ。実はまだ読んでません。と言うのも、この時動時に「グインサーガ」と「お師匠様は魔物(マジカルランド)」両シリーズの最新刊を買ってしまったんですねぇ。どれから読もうか迷っています。何しろこの「オナー・ハリントン」シリーズの第一巻、何の予備知識もなしに買ってしまいました。この手のミリタリーSF、最近では「銀河の荒鷲シーフォート」シリーズを読んで以来、弱いんですよね。面白ければ良いのですが…。
('_`)ウゥゥ…ちと合わなかったかも…。う〜ん期待外れだったですねぇ。そこそこ面白いし、途中まで読んだ段階では面白かった。総司令部の意向によって、その気も無いのに手足を縛られた状態で戦うことを余儀なくされたハリントン。部下達も彼女に従うことをよしとせず、一人で全てを背負って苦悩する。しかし、持ち前のバイタリティと粘り強さでその難関を一つずつ片付けて行くハリントンの姿には、一寸惹かれた。しかし、ミリタリーSFのサガなんですかね。せっかく付き合ってきたキャラクターのほとんどが突然死んでいってしまうのには閉口しました。
確かに戦争をしていれば人は死んでいく、それは分かっているんだが、やっぱり長く付き合ってきたキャラ達には生きていて欲しいのだ。だけど残念ながらこの本の中ではあまりにも唐突に、主要キャラ達が死んでしまう。色々楽しんできた後半にこれが連続するのが残念だ。おかげで次の巻を買うかどうかはかなり怪しくなってきた…。
というか、多分買わない。
今年からWOWOWでアニメが始まった。とりあえず第1話は見たんだが……やっぱ、原作がしっかりしている作品は今後の期待ができていいねぇ。(^^)
でも、やっぱり原作物はどうしても固定化されたイメージがあるんだなって気がついた。放映された後、原作を読み返したんだが、う〜ん、どうしてもなじめない人物がもう出てきてしまった。(まぁ、2話以降の出番はないだろうが…)残念残念。まぁ、スポールさんが出てくるまでは、こんな事を言う機会はないと思うし、あんまり気にはしてないんだけど…。
おっと、脱線脱線。うん、面白い作品ですよ。SF冬の時代に久々に出た大型新人とか、紹介されて登場した作品だけど、その期待は裏切られないと思う。キャラクターの魅力と一風変わった世界観が興味深くて、ぐいぐいと作品世界に引き込まれていきます。
物語は惑星マーティンに突然、侵略者がやってくることから始まる。彼らの名はアーヴ(アーヴによる人類帝国)、遺伝子改造によって宇宙に適応した人類の子孫だった。例外なく美しい顔と長寿を手に入れた彼らに対して、マーティン政府は全面降伏の道を選んだ。首相ロック・リンをアーヴ貴族に叙任することを条件に………マーティン人の承諾もなしに。そしてその瞬間から物語の一方の主人公ジント・リンの運命も動き始めたのだ。
さて、これ以降は本書を買っていただいて読んでほしい。まだ一方の主人公ラフィールについても触れていないし、その後彼や彼女が経験するさまざまな事件に付いても触れていない。楽しみに読んでほしい。そして、心の大宇宙を旅してみよう!
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